シャトー コス デストゥルネルシャトーはアジア風のパゴタのような外観で、ポイヤックとの村境のすぐ北、その著名な隣人ラフィット・ロートシルトを見下ろす丘の背にあります。メドックにしては珍しく、ブレンドに使うメルロの比率が高いことと(40%)、新樽を使う比率が突出して高いこと(60?100%)が他と一線を画す特徴です。この、オー=メドックでは最も高い部類に入るメルロの比率が、最近のヴィンテージに目立つ、肉付きのよい、豊かな舌触りという個性の元になっています。1990年代後半まで経営者であり所有者でもあったブリュノ・プラッツは、新しいワイン技術を取り入れる前衛的な造り手に属していました。このシャトーは、ボルドーの主要なシャトーの中では数少ない、樽熟成前と瓶詰め前の2度濾過処理することを金科玉条としているシャトーの1つでした。しかしながら、プラッツは考えを変えて、1989年の瓶詰めの前には2度目の濾過を省略する決定をしましたし、2002年には、彼の息子で経営者のジャン=ギョーム・プラッツがすべての濾過処理をやめました。その結果、1980年代に入ってボルドーで最も人気の高いワインの1つとなったのです。所有者は1990年代後半に変わりましたが、このシャトーはいまだに非のうちどころなく経営されています。《ロバート・M・パーカーJr.著『ボルドー 第四版』より》
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